前書き

お絵かきツールGrADSは対話式で簡単に絵が描けるということで、私は非常に気に入っています。しかし、GMTと比べると色数が少なく美しい絵が出せないため、敬遠している人も多いのではないでしょうか。私はGrADSでもっと美しく描けたらと思い、ユーティリティを用意し「私」用しています。

これに関して数名の方にご使用いただいたところ好評であったため、本ページを試作しました。なお、GrADSの知識があることが前提という部分もありますので、ご容赦をお願いします。

バグ情報などは掲示板にお願いいたします。

なお、スクリプトを使うことで生じたいかなるトラブルも、作者は責任を負いません。

また、スクリプトをそのまま、もしくは改変を加えて新たに配布して構いません。その際は掲示板にご一報いただければ幸いです。


0. スクリプトをまとめてダウンロードする (271,177 バイト:2016/12/08更新)

(注) Firefox でダウンロードしたときに、正しくダウンロードできない場合があるようです。
なぜか二重にgz圧縮されてしまうようです(無料サイトのため、広告自動挿入と相性が悪い?)。
ファイルサイズが上記と異なる場合は、他のブラウザやwgetでダウンロードするか、以下のコマンドをお試しください。
 gunzip -c GrADS_Scripts.tar.gz > tmp.tar.gz
 tar xvzf tmp.tar.gz

1.1. 滑らかなレインボーカラーで描画する

一見GMTで作成されたかのように見えるこの画像、実はGrADSで作成しています。


1.2. 滑らかに 青〜白〜赤 で描画する

ゼロの値を中心として、負の値を青く、正の値を赤く表示することもできます。色を逆にしたり、他の色を指定することもできます。


1.3. GMTの makecpt で作成されたカラーパレットを使用する

GMTのカラーパレットを使用して、色の変化するポイントを厳密に指定することができます。 -Z の指定により、滑らかな色調で描くことができます。


2. GMTのように、テキストから散布図を作成する

タブ区切りor空白区切りのテキストデータから地点データをプロットできます。台風トラックなどのように、点と点を直線でつなぐこともできます。


3. MSM領域を描画する(上級者向け)

GrADSでは、コントロールファイルの設定によってランベルト座標のデータを描画することができます(上図)。しかしながら、ランベルト座標系のまま直接描画することはできず、等緯度経度座標に変換されて出力されます。

これをランベルト座標系のまま長方形の領域で描画し、地図を重ねることができるようにしました(下図)。


4. レベルの境界で〜以上〜未満と区別できるように描画する

GrADSで描画をしたときに、コンターの境界は「〜以上〜未満」になっているのか? 実は結構怪しいかも......


5. (おまけ) exit コマンドで GrADS を終了する


6. その他スクリプト

pstat.gs d val   と入力する代わりに pstat val   と入力すると、フレーム上部に統計量を表示します。
colall.gs 設定されている色を全て描画。設定がわからなくなったときに
styleall.gslineとmarkを全種類描画。設定がわからなくなったときに_その2
gridline.gsXWindow上の座標軸描画。細かい位置を設定したいときにおすすめ


7. GrADS Station Data についてのまとめ

Station データについての メモ を作成しました



8. 64bit cygwin での GrADS 2.1.a1 コンパイルメモ

64bit cygwin での GrADS 2.1.a1 コンパイル メモ を作成しました。

(Old)grads-2.0.a3-cygwin インストール メモ



更新履歴

・ styleall 新しいバージョンで増えたmarkに対応(2016.12.08)。

・ dtext 北米高解像度陸データに対応、dtext, smcol 多レベル指定の改修(2015.06.08)。

・ dmeso 使い方公開、dmeso のデフォルトを MSM 領域拡張に変更(2014.05.14)。

・ 64bit cygwin での GrADS 2.1.a1 コンパイル メモ公開(2014.04.13)。

・ dmeso を MSM 領域拡張に対応(2013.12.24)

・ smcol, dtext で、HSV変換が360をまたぐときの不具合修正、dmeso で、文字の太さ修正(2012.12.28)

・ smcol, dtext で、255色対応。ただし、ver. 2.0.a6 より古いとエラーが出て99色となる(2012.12.14)

・ dtext で、対数軸の目盛りオプション追加(2012.06.20)

・ dtext で、複数のGASCRPを指定していた場合に対応(2012.05.21)

・ dtext で、対数軸での表示機能を追加(2012.02.09)

・ GrADS Station Data についてのまとめを掲載(2011.08.05)

・ dtext, dmeso で、awk など外部コマンドで入力データを整形しなくても済むよう、読み込みのカラムの位置(列)を設定できるよう改修(2011.06.24)

・ dtext の矢羽根のバグ修正(2010.03.01)

・ dtext, dmeso, smcol の -col オプションに、通常のレインボーカラーの逆(rainbow_r)を追加(2009.11.24)

・ smcol のヘルプを書き忘れていたので追加(2009.05.25)

・ dtext で、時系列の表示機能を追加(2009.05.20)

・ dtext, dmeso, smcol で、カラーバーの枠線の太さと目盛りの文字の太さを変えられるよう改修

  dtextで表示する統計量のフォーマットを変えられるよう改修(2009.04.30)

・ dtext, dmeso, smcol で、カラーバーの幅を変えられるよう改修(2008.06.10)

・ dtext, dmeso で、矢羽根をプロットする場合の入力を東西・南北風だけでなく風速・風向でも可能とするように改修(2008.05.13)

・ dtext, dmeso で、矢羽根をプロットする機能を追加(2008.05.12)

・ dtext, dmeso, smcol で、カラーバーの数字に端数が...999と表示される場合があるバグを修正(2008.05.11)

・ メソ領域の描画用スクリプト dmeso.gs を追加。及び、バグ修正(2007.12.12)

・ dtext.gs において、統計量を描画できるように改修(2007.11.16)

・ dtext.gs 及び smcol.gs において、カラーバーの文字の大きさを変更できるように改修(2007.11.12)

・ dtext.gs で文字を出力できるように改修(2007.07.02)

・ dtext.gs 及び smcol.gs において、GMTのカラーパレットを使用できるように改修(2007.06.06)

   rainbow.gs, b_r.gsの配布を終了(smcol.gsで同様の描画ができるため)

・ コンターの境界で「〜以上〜未満」となるようなスクリプト dp.gs

  及び、「〜より大きく〜以下」となるようなスクリプト dm.gs を追加(2007.06.04)

・ dtext.gs 及び cbarsmt.gs のバグ修正(2007.05.29)

・ GMTのpsxy用テキストデータを、GrADSで同様に使用できるスクリプト dtext.gs を追加(2007.05.21)

・ smcol.gs をアップグレード(ほぼ別物)。及び、カラーバー表示スクリプト cbarsmt.gs を追加(2007.05.10)

・ カラーバーの位置・大きさを変更できるスクリプト cbarnint.gs を追加

   現在設定されている色を全て表示するスクリプト colall.gs を追加

   任意の色数で、滑らかな色調で描画するスクリプト smcol.gs を追加

   カラーバーに枠線を追加・バグ修正(2007.05.09)

・ カラーバーにティックマークを追加・バグ修正(2007.05.08)

・ 本ページ公開(2006.04.12)

・ 一部の方たちにスクリプト紹介(2006.03.29)



8. 開発課題?

・ 64bit cygwin での GrADS 2.1.0 コンパイルメモ公開 → コンパイルできたけど、イマドキは仮想マシンでLinuxの方が便利?

・ GMT5のカラーパレットのフォーマットへの対応

・ 透過色対応

GrADS Version 2.0.a6 から色の数が99→255となったのでそれに対応する 完了!

MSM 領域拡張対応 完了!

・ テキストから、ヒストグラムを作成する → 作ったけど遅い。Fortranとかで計算した方が早い。希望があれば公開するかも。

・ テキストから、グリッドデータを作成する

矢羽根をプロットする 完了!


By T. Egawa <2016.12.08>